SEO記事の外注先は、料金や納品実績だけでは選べません。見栄えのよい記事でも、検索意図の根拠、事実確認、独自情報、公開後の改善が弱ければ、社内の修正負担が増えます。
選定では、成果物だけでなく「どの工程で、誰が、何を確認するか」を見ます。この記事では、制作会社やライターを比較する12項目と、試作での評価方法を紹介します。
SEO記事の外注先を選ぶ12項目
1. 自社の事業と顧客を理解しようとするか
検索数や本数の前に、商品、顧客、営業課題、記事の役割を聞くか確認します。
2. 検索結果をページ単位で調査するか
ツールで見出しを集めるだけでなく、上位ページの読者、結論、根拠、更新性、不足情報まで読む工程があるか聞きます。
3. 一次情報を優先するか
Googleの仕様ならGoogle、法令なら行政など、情報源の優先順位が明確かを見ます。引用元を納品時に示せることも重要です。
4. 独自情報を設計できるか
取材、事例、社内データ、現場写真、判断表をどう作るか提案できるか確認します。「競合より文字数を増やす」だけでは独自性になりません。
5. 構成案を承認できるか
本文を書いてから方向違いに気づくと手戻りが大きくなります。構成時点で要点と根拠を確認できる流れが望まれます。
6. 執筆者と編集者の役割が分かれているか
同じ人が全工程を担う場合も、事実・論理・表現を別工程で確認しているか聞きます。
7. 専門性の確認方法があるか
執筆経験だけでなく、取材、専門家監修、社内承認、根拠資料の扱いを確認します。
8. 生成AIの利用方針が明確か
どの工程で使うか、入力してはいけない情報、誤情報・類似表現・出典の確認、最終責任者を聞きます。AI利用の有無だけで品質は判断できません。
9. 修正条件が具体的か
誤りの修正、表現修正、構成変更、目的変更を区別し、回数・期限・追加費用を確認します。
10. 権利と秘密情報を扱えるか
著作権、納品物の二次利用、画像ライセンス、ポートフォリオ掲載、機密情報のAI入力や再委託条件を契約で確認します。
11. CMS入稿の安全性があるか
最小権限、下書き保存、バックアップ、公開承認、操作記録など、誤公開を防ぐ運用を確認します。
12. 公開後の改善を説明できるか
順位保証ではなく、何を計測し、どの状態ならタイトル・内容・導線をどう見直すか説明できる会社を選びます。
実績を見るときの質問
実績URLだけでなく、次を聞くと再現性を判断しやすくなります。
- その記事の課題と目的は何だったか
- どこまでを制作側が担当したか
- どの一次情報・取材を使ったか
- 公開後に何を変更したか
- 数値に記事以外の施策が影響していないか
成果数値は魅力的ですが、サイト改修、広告、指名需要などが同時に動いている場合があります。記事だけの効果と断定していないかも見ます。
少数記事の試作で評価する
初回は、難易度が平均的なテーマで工程全体を試します。簡単すぎるテーマでは実力差が見えず、最難関テーマでは双方の準備不足が影響します。
| 評価軸 | 確認すること |
|---|---|
| 調査 | 意図、一次情報、競合との差 |
| 構成 | 結論の早さ、重複、論理 |
| 本文 | 正確性、具体性、読みやすさ |
| 進行 | 質問、期限、変更記録 |
| 運用 | 入稿、内部リンク、改善案 |
採点だけでなく、社内の確認時間も記録します。原稿品質が同等でも、質問が的確な外注先は長期的な手戻りを減らせます。
避けたいサイン
- 検索順位や問い合わせを無条件に保証する
- 調査方法や執筆者を説明しない
- 極端な短納期と大量制作だけを強調する
- 出典を示せない
- 修正や再委託の条件が契約にない
- 自社の確認なしで公開しようとする
GoogleもSEO業者の選定に際し、非現実的な保証や不透明な手法に注意するよう案内しています。
100点満点の評価表を作る
候補ごとに印象で点数を付けるのではなく、契約前に重みを決めます。以下はBtoBの専門記事を継続発注する場合の例です。
| 評価項目 | 配点 | 5点評価の基準例 |
|---|---|---|
| 事業・顧客理解 | 15 | 質問が具体的で、記事の事業上の役割を説明できる |
| 調査・一次情報 | 15 | 上位ページを実読し、一次情報と二次情報を分ける |
| 構成・検索意図 | 15 | 顕在・潜在・読後意図とページの守備範囲が明確 |
| 独自情報の設計 | 15 | 取材、データ、事例、判断表を具体的に提案する |
| 編集・事実確認 | 15 | 執筆者以外の確認または独立した検品工程がある |
| 進行・連絡 | 10 | 質問、期限、変更理由、未確認事項が追跡できる |
| 契約・セキュリティ | 10 | 権利、再委託、AI利用、CMS権限が明確 |
| 費用 | 5 | 同一工程で比べて予算内に収まる |
価格の配点を低くするのは一例です。執筆仕様が完全に固まり、社内編集者がいるなら費用の比重を上げても構いません。重要なのは、提案を受けてから都合よく配点を変えないことです。
点数だけで決めない項目
情報漏えい、無断転載、順位保証、連絡不能などは、他の点数で相殺できない失格条件にします。たとえば「秘密情報を許可なく外部AIへ入力する」「出典を提示できない」「第三者画像の権利を確認しない」は、総合点が高くても契約を見送る判断が必要です。
有料試作の発注仕様
無料サンプルだけでは、自社テーマへの理解や実際の進行を評価できません。平均的な難易度の1〜3本を有料で試作し、通常契約と同じ工程を通します。
目的:サービス比較前の見込み顧客に判断材料を提供
主キーワード:
想定読者:
既存記事との違い:
必要な一次情報:
社内取材:
納品物:調査記録、構成、原稿、出典一覧、画像案
承認:構成承認→初稿確認→最終確認
禁止事項:無断転載、未確認数値、秘密情報のAI入力
評価:品質点、社内確認時間、質問の的確さ、期限
試作で見るべきなのは完成稿だけではありません。最初に何を質問したか、根拠が弱いときに止められたか、構成変更の理由を説明できたかまで記録します。
契約書・発注書で確認する項目
成果物と検収
調査記録、構成案、本文、画像、CMS入稿などの納品物を明記します。検収期間と、誤り・仕様違い・好みによる修正を分けます。
著作権と第三者素材
原稿の著作権移転時期、ポートフォリオ掲載、写真・図版・有料素材の利用範囲を確認します。引用は出典を示せば何でも使えるわけではありません。
秘密情報・生成AI・再委託
入力禁止情報、利用可能なAIや環境、生成物の確認、再委託先への共有範囲、契約終了後のデータ削除を決めます。
CMS権限と公開操作
下書き入稿だけか、公開まで任せるかを明記します。原則は必要最小限の権限にし、公開前の最終承認者を一人に決めます。
納期・中止・引き継ぎ
自社の確認遅延が納期へどう影響するか、途中解約時にどこまでの成果物を受け取れるか、調査記録やテンプレートを引き継げるか確認します。
提案面談で聞く10の質問
- このキーワードの検索意図をどう確認しますか
- 上位記事はどの範囲まで読みますか
- 一次情報と独自情報をどう集めますか
- 構成案には何が記載されますか
- 誤情報を防ぐ検品工程はありますか
- AIはどの工程で、どの環境で使いますか
- 執筆者・編集者・責任者は誰ですか
- 修正が起きたとき、原因をどう記録しますか
- 公開後に何を見て改善しますか
- 契約終了後に何が自社へ残りますか
回答の巧さより、実際の成果物や手順を見せられるかを確認します。「ケースバイケース」で終わる場合は、自社案件ならどう判断するか追加で聞きましょう。
よくある質問
制作会社とフリーランスのどちらがよいですか
必要な役割で決めます。執筆だけなら個人、企画・編集・進行まで必要ならチームが合う場合があります。
業界実績がない会社は避けるべきですか
必ずしもそうではありません。調査・取材・監修の設計と、知らないことを断定しない姿勢を確認します。
サンプル記事だけで判断できますか
完成稿だけでは工程が見えません。構成案、出典、質問内容、修正履歴も評価します。
AIを使う外注先は品質が低いですか
利用自体では判断できません。用途、検証、秘密情報、最終責任が明確かを見ます。
契約前に何を伝えるべきですか
目的、読者、専門上の禁止事項、承認者、資料、CMS、希望工程を共有します。
順位保証を提示されたらどうしますか
条件、測定地点、対象語、未達時の扱いを確認してください。検索順位は外部要因を含み、一般に保証できるものではありません。
まとめ
SEO記事の外注先は、記事の見た目ではなく、調査・根拠・独自性・編集・権利・公開後改善の工程で選びます。少数制作で品質と社内確認時間を測り、長期契約を判断しましょう。
アヤハネの制作方針と支援範囲は「SEO・AIO記事制作代行・内製化支援」に掲載しています。初回相談・見積もりは無料です。
参考情報
- Google「SEO業者の利用を検討する」:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo?hl=ja
- Google「スパムに関するポリシー」:https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja